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おおぞらブログ

薬の正しい飲み方・使い方 その1 「吸収と血中濃度」

先日、薬の勉強会をしてきました。その内容は「正しい薬の使い方」

どんな内容なのか?

地域の方に大好評とのことなのでブログでも定期的に健康情報・薬に関する知識なども載せていきたいと思います。

吸収_01

この図にあるように、口から飲んだ薬は、食道 → 胃 → 十二指腸 → 小腸へと送られる間に

溶けて出てくる成分が「吸収」され、体内を循環する血液の中に送られます。

血液の循環とともに体のいろいろな場所に運ばれ(分布)、

その成分を必要とする場所で効果を発揮して、薬としての役割を果たします。

 

大まかな目安として、血液が体を一周する時間は大体1分くらい、飲んだ薬が胃や

腸で溶けて吸収され効果を発揮するまでには20~30分必要と言われています。しかし、

この時間は、薬の形や溶ける速さなどによっても変わってきますし、胃で溶けると薬の成分が壊れてしまうため、

胃では溶けないで腸に届いてから溶けるように工夫されているものや、

飲む回数を少なくするためにゆっくり溶けるように工夫されたものなどもあります。

血中濃度_01薬の効果は、血液の中の成分の量で決まります。この血液の中の成分の量のことを「血中濃度」と言うんです。

成分の量(血中濃度)を時間を追って調べてみると、グラフのように濃度がだんだんと高くなっていき、

やがてピークを迎え、その後、減っていくという山形の曲線になります。

多くの成分では効果の強さと血液中の濃度が比例していて、血液中の濃度がある一定以上になると効果が現れ、

それ以下になると効果が消えていきます。

このグラフで見ると、青色の部分が薬の効果が現れる範囲ですので、例えば1日3回飲む薬の場合、

朝飲んだ薬の効果が消えそうになるとお昼に飲む薬を飲む、その効果が消えそうになると夜飲む薬を飲む、

ということを繰り返して、血液中の成分の量がいつも青色の範囲に入るようにしているわけです。

皆さんも「1日3回、食後に飲んでください」などと言われたことがあると思いますが、それは、こういう理由からなんですね。

 

ちょっと難しかったかもしれませんが、分かりました?

 

こんな感じの話を四季の会・みらいの会でそれぞれ講話してきました。

伊東市からのアンケート結果がきましたので簡単にまとめます。

<みらいの会感想>

・初めて、薬剤師の先生の話をきいて、よかった。

・自分の飲んでいる薬の話も出て、注意することも分かりやすかった。

・もっと聞きたかった。特に、糖尿病についてのところ。

・食前のチョコはやめた方がよいと思った。

・週刊誌の見出しをみて、心配だったけど、質問してくれた方がいてほっとした。

・個別に相談出来てよかった。漢方薬に変えて、すごくよかった残っている薬の事も分かった。

・薬の話、短くて物足りなかった。もっと聞きたかった。

・ジェネリックまだ使っていない。参考になった。

・残った薬があったので、処方せんに線を書いて薬局に持って行った事があり、なぜそれがいけないかわかった。

 

皆さまホントに勉強熱心で感心します。

アンケート結果で次にどんな話をしたら喜ばれるかわかるのがいいですね。

次回は四季の会さんのアンケート結果も載せたいと思います。

 

ブログ担当 久保田